超ハイエンド機能プロフェッショナルグラフィックスカード： 「NVIDIA RTX 6000 Ada 」機能リリース

アドバンテックは、NVIDIAのフルレンジのエンタープライズ向けプロフェッショナルグラフィックスカードを搭載した幅広い産業用GPUソリューションを提供しています。アドバンテックは、NVIDIA社のエリートパートナーとして、最新世代GPUカードへの優先的なアクセスと、同社のテクニカルチームからの独占的なサポートを通したプロフェッショナルなコンサルティングサービスをお客様へ提供いたします。

アドバンテックのエッジAIソリューションは、産業およびエンタープライズユーザーとの間で蓄積した豊富な経験から様々な業界の現場で広く使用されております。本記事は、人気の高いプロフェッショナルグレードのNVIDIA RTX GPUカードシリーズの比較評価を通して、お客様が産業用IoTや製造、輸送、医療、ゲーム業界などの様々なバーティカル市場に適した導入を評価できるよう役立ちます。

ハイライト

•  NVIDIA RTX 6000 AdaとRTX A6000のスペック比較
• ウルトラハイエンド・プロフェッショナルグラフィックスカード：『NVIDIA RTX 6000 Ada』の特徴
•  - プロフェッショナルとしての業績評価4件：

1. プロフェッショナルモデリング・グラフィックスソフトウェア：『SPECviewperf 2020』パフォーマンステスト
2.  AI画像生成モデル：『Stable Diffusion』計算速度テスト
3. ディープラーニング、AIモデルトレーニング： Lambda Labs PyTorch GPU Training Benchmark
4. 3Dパフォーマンス3DMark Time Spyテスト

• NVIDIA RTX 6000 AdaとRTX A6000の仕様比較：

最新のNVIDIA® RTX™ 6000 GPUカードは、新しいAda Lovelaceアーキテクチャを使用し、より高性能なCUDAコアと第3世代RTコア、および第4世代Tensorコアを提供します。前世代のRTX A6000と比較してコア数と性能が約70％向上。 単精度浮動小数点（FP32）の優れた能力を提供します。

NVIDIA RTX 6000 Adaは48GBのECCビデオメモリを搭載していますが、最大消費電力はわずか300ワットで、ゲーミング用の平均的なGPUカードの約3分の2です。 NVIDIA RTX 6000 Adaは、48GBのECCビデオメモリを搭載していますが、最大消費電力はわずか300ワットで、フラッグシップゲーミングGPUカードの約3分の2です。 これは、エッジAIアプリケーションやハイエンドの画像処理への導入に極めて重要であり、顧客がより効率的で安定したAIアクセラレーションやグラフィックワークステーションを構築するのに役立ちます。

スペック比較：

電源コネクタに関しては、NVIDIA RTX 6000 Adaは、新しい12VHPWR 16ピンインターフェースを導入しています。

移行期間中、NVIDIAはお客様にPCIe 8ピンx2から16ピンへのアダプタケーブルを提供し、既存の電源を引き続き使用できるように配慮しています。

外観的には、RTX 6000 AdaはRTX A6000と同じピアノ塗装の鏡面デザインを維持しており、「反射型」RTX GPUカードはその最上位ステータスの象徴です。

NVIDIA RTX 6000 Adaの上部側接続ポートは主にQuadro Syncマルチスクリーン同期ディスプレイ機能で使用され、NVLinkリンクデザインが提供されないことに注意する必要があります。NVLink機能が必要な場合は、前世代のNVIDIA RTX A4500 / A5000 / A5500 / A6000 GPUカードを使用することをお勧めします。

最新のフラッグシップ NVIDIA RTX 6000 Ada は、前世代の RTX A6000 と比較して仕様が大幅にアップグレードされており、あらゆる面で理論的なピーク性能も大幅に向上しております。以下ではエンタープライズユーザー向けに、これらの特徴を詳しく紹介します。

ウルトラハイエンドプロフェッショナルグラフィックスカードNVIDIA RTX 6000 Ada特徴：

• 大容量・高速48GB GDDR6メモリ

48GB GDDR6メモリを搭載することで、RTX 6000は前世代と比較してレイトレーシング、レンダリング、AIワークロードのスループットを25%向上させました。RTX 6000 Adaは業界最大のグラフィック・メモリを提供し、レイテンシに敏感なプロフェッショナル・アプリケーション向けの最大のデータセットとモデルを処理することができます。

• ECC（誤り訂正符号）付きメモリ

自動エラー検出・修復機能により、データの整合性を高め、モデルの精度と安定性を維持し、信頼性の高いミッションクリティカルな運用を支援します。データアクセスや伝送エラーが発生した場合、長時間の計算中にワークステーションが突然中断することを回避することで、ワークステーションの計算に比類のない精度と信頼性を提供します。

• NVIDIA Virtual GPUソフトウェア

NVIDIA Virtual GPU（vGPU）ソフトウェアは、パーソナルワークステーションを複数の高性能仮想ワークステーションへと再構築が可能。リモートユーザーがリソースを共有してハイエンドの設計、AI、および計算ワークロードの推進が実現できます。

NVIDIA® RTX™ Experience

NVIDIA RTX Experienceは、最大8Kのデスクトップ録画、最新のNVIDIA RTX Enterpriseドライバアップデートのアクティブ通知、およびゲーム機能へのアクセスを含むデスクトップワークステーション用の生産性ツールスイートを提供します。

4つの主要なプロフェッショナルとしてのパフォーマンス指標：

リリースに続いて、この記事のハイライトである性能評価に入ります。このテストでは、プロフェッショナルとゲーミングの両分野の代表者を対象に、プロフェッショナルとエンタープライズ向けのNVIDIA RTX 6000 Ada、RTX A6000、RTX A4500、RTX A4000の合計4台を使用しました。   

テスト用ツールとして、プロフェッショナルなモデリングと描画用の『SPECviewperf 2020』 ソフトウェア、人気のAI画像生成モデルの安定拡散計算速度テスト、ディープラーニングと AIモデルのトレーニング用の『Lambda Labs PyTorch GPU Training Benchmark』、そして3D パフォーマンステスト用の『3DMark Time Spy』が含まれます。

全体として、NVIDIA RTX 6000 Adaは、前世代のRTX A6000 GPUと比較して、すべてのテストで大幅な性能向上を示しています。これは主に新しいADA Lovelaceアーキテクチャ、アップグレードされたCUDAコア、第3世代のRTコア、そして第4世代のTensorコアによるものです。コア数は前世代と比較して69％増加し、レンダリング性能は3倍に、AI推論性能は2倍へと向上しました。

この記事では、NVIDIA RTX 6000 Adaのレビューに焦点を当て、性能、消費電力、システム統合における優位性を見ていきます。

1.  プロフェッショナル・モデリング兼ドローイング・ソフトウェア： 『SPECviewperf 2020』パフォーマンス・テスト

SPECviewperf 2020は3ds Max, Catia, Creo, Energy, Maya, Medical, SNX, SolidWorksなど、あらゆる種類の描画や製図、そしてエンジニアリングのシミュレーションにも対応した、各業界の専門的なソフトウェアの性能比較を目的としたベンチマークプログラムです。

テストの結果、RTX 6000 Adaは他のRTX GPUカードと比較しても、すべてのソフトウェアで圧倒的なパフォーマンスを発揮しています。製造業で一般的に使用されているモデリングソフトウェアSNXを例にとると、一般的な解像度である1080pでRTX A6000の約2倍のパフォーマンスを発揮しました。医療やエネルギー分野のアプリケーションでは、RTX 6000 Adaはテストした他のGPUカードよりも2倍以上の性能を発揮します。これは、NVIDIA RTX 6000 Adaがあらゆる業界における専門的な描画や製図、そしてモデリングのソフトウェアに非常に適していることを示しています。

2. AI画像生成モデル安定拡散計算速度テスト

生成AIは、現在最もホットなAIアプリケーションのひとつです。Stable Diffusionは、2022年に公開されたディープラーニングのtext-to-imageモデルを可能にした画像生成AIです。ますます多くの企業が機密データ漏洩のリスクを防ぐため、ローカル環境でAI画像を生成していく必要がでてきました。それに応じて、NVIDIA GPUカードを搭載したアドバンテックのGPUエッジコンピュータでStable Diffusion専用のグラフィックスワークステーションを構築する必要もでてきました。

テストの結果、RTX 6000 Adaはテストしたすべてのカードの中で最も速く画像をレンダリングできることがわかりました。一度に8枚の画像を生成し（バッチサイズ＝8）、1枚の画像あたり生成に必要な時間が、わずか1秒未満で済みました。RTX A6000と比較して、同じ消費電力を維持しながら1秒あたりにより多くの画像を生成し（0.66画像→1.06画像）、計算時間を短縮した画像生成プロセスの効率を最適化しています。

3. ディープラーニング AIモデルトレーニング Lambda Labs PyTorch GPUトレーニングベンチマーク

PyTorchは深層学習モデルを構築するためのフレームワークで、コンピュータ・ビジョンや自然言語処理、さらにはTeslaの自律走行用AIモデル・トレーニングでも一般的に使用されています。このテストでも、RTX 6000 Adaは、さまざまなAIモデルのトレーニングデータの処理において、すべてのRTX GPUカードを圧倒しています。

ただし、高度に分割可能なAIモデルのトレーニングでは、システムに挿入するGPUカードの枚数が増えれば増えるほど、トレーニングの速度もそれに比例して速くなるため、GPUカードとシステムの相性は非常に重要であることは注目に値します。

RTX 6000 Adaの利点は、デュアルスロットのフォームファクタと低消費電力設計にあり、顧客はより多くのGPUカードをサーバへと統合でき、それによりAIトレーニング性能を向上させることができます。例えば、2UサーバSKY-6200では、最大4枚のRTX 6000 Adaカードを挿入できます。しかし、3.5スロットのフォームファクタを必要とするGPUカードを使用する場合、その設計が異なるため、2Uサーバに統合できないリスクがしばしば発生します。

例えば、一般的に使用されている4UサーバのSKY-640 V3は、3.5スロットのGPUカードを搭載した場合、2枚のGPUカードしか統合できません。しかし、RTX 6000 Adaを搭載した場合、4枚のGPUカードを統合することができ、2枚搭載のシステムと比較して2倍のモデルトレーニング性能を提供することができます。さらに、必要なTGP（グラフィックスカードの最大電源）はわずか1200Wで、一般的な2000Wサーバでの電源不足の懸念を完全に払拭できます。

特に冷却設計の面では、RTX 6000 Adaはデュアル吸気ブロワー設計と組み合わされています。

したがって、複数のRTX 6000 Ada GPUカードを並列かつ密接にフィットする構成でシステムに統合することで、効率的な吸気量を達成しながら動作の安定性を確保することができます。この構成が、スケーラビリティの実現と長期安定稼働の鍵を握っています。

4. 3Dパフォーマンス 3DMark Time Spyテスト

最後に、3DMark Time Spyテストでは、RTX 6000 Adaの性能は前世代のA6000と比較して76％向上しており（18,514 → 32,659）、主にコア数のアップグレードの恩恵を受けています。

次の図は、RTX 6000 AdaのTGPが演算処理中にも関わらずほぼ300Wへと保たれ、GPUクロックが1,900MHzから2,500MHzの間で変動していることを示しています。

RTX 6000 Adaは、より多くのCUDAコア、Tensorコア、RTコアを使用しています。そのため、GPUクロックが低く変動していても低消費電力という利点をもたらしながら高い効率を維持することにつながります。これがワークステーションの長期安定稼働の秘訣です。

• 結論：世界をリードする産業用コンピューターとトップクラスのGPUを組み合わせ、最も効率的で信頼性の高いAIワークステーションを実現

最上位のNVIDIA RTX 6000 Adaは、テストされた4つのGPUカードの中で、最高の性能、優れた双方向冷却設計、低消費電力の利点を誇り、最適なシステム統合、拡張性、ソフトウェア互換性をもたらします。プロフェッショナルのニーズを満たす幅広いアプリケーションに対応し、企業顧客に2倍以上の集中的なコンピューティング性能を提供すると同時に、24時間体制でワークステーションの安定稼働した動作効率を保証します。

エッジコンピューティング、AIアクセラレーション、GPUコンピューティング、および5Gの広範囲な普及に伴い、リアルタイムAI推論コンピューティングの提供、およびレイテンシを削減するため広範囲なAIアプリケーションをエッジ側へと展開させる必要性が高まっています。アドバンテックは、NVIDIA Elite Partnerであり、Professional RTX GPUカードを含むNVIDIA Enterprise PCIe GPUカードのフルレンジを提供できるとともに、データセンターやAIトレーニングアプリケーション向けのGPUカードも提供しています。また、最新の製品ライセンスへの優先アクセスや、ハードウェア、ソフトウェア、ドライバに関するエヌビディア社のテクニカルチームによる独占サポートも受けることができます。

さらに、アドバンテックは、エッジコンピューティングとAIソリューションにおける長年の経験を持つ産業用コンピュータの世界No.1ブランドであり、統合された技術とサービスだけでなく、お客様が選択できる幅広いシステムも提供しております。 アドバンテックは、NVIDIAの厳格なシステム認証（NVIDIA-Certified and Qualified）に合格し、安定したシステム運用とソフトウェアの互換性を保証することで、お客様の幅広いアプリケーションプロジェクトを最短時間で展開かつ立ち上げさせることで、このAIとアクセラレーテッド・コンピューティングの時代に最高の価値を創造して参ります。