MyAdvantechに登録

「MyAdvantech」はアドバンテックのお客様のための専用ポータルサイトです。メンバーに登録されたお客様には新製品、オンラインセミナー、eStoreでのディスカウントなどの情報を配信いたします。

メンバーに今すぐ登録!

水中環境監視システムにおけるROV接続

2023/12/25
水中環境監視システムにおけるROV接続

背景

 グリーンエネルギーの普及と新たな資源探索が進む中、海洋での活動量が大幅に増加しています。この影響で、近海における水中監視の需要が急速に高まっています。従来、このような作業は主にダイバーによる手動操作に頼ってきましたが、作業環境の過酷さや効率化の必要性から、自動化または半自動化されたシステムの導入が注目されています。水中探査機やカメラを活用したこれらのシステムは、ダイバーの負担を軽減するだけでなく、厳しい環境下での作業を完全に代替する可能性を秘めています。例えば、海底パイプラインの点検、データ収集、さらには水中建設作業といった幅広い業務に対応可能です。

システム要件

  • 遠隔操作型無人探査機(ROV)は、洋上でのモニタリングや各種作業を効率的に行うための革新的なソリューションです。このROVは、数百メートルにも及ぶケーブルを介してオペレータのインターフェースに接続され、正確かつリアルタイムの制御が可能です。
  • 搭載された推進システムにより、縦方向、垂直方向、横方向、水平方向の自在な動きを可能にします。この高い機動性により、複雑な水中環境でも精密な操作を実現します。
  • 映像リンクによりリアルタイムの視覚情報を提供し、ROVやロボットアームの正確な操作を可能にします。

導入製品

  • IMC-150LI:過酷な環境に対応するロングリーチ・イーサネットエクステンダ
  • EKI-7710E-2CI:マネーシドイーサネットスイッチ

システム概要

 本水中監視ステムは、アドバンテックのIMC-150LIハード化ロングリーチイーサネットエクステンダを搭載した遠隔操作型無人探査機(ROV)を活用しています。このROVは、水中設備からデータを収集し、必要に応じて修理や保守作業を行うことが可能です。IMC-150LIは、ツイストペアケーブルまたは同軸ケーブルを使用して、最大800メートルの距離までデータを送信できます。さらに、IP67規格の保護ボックスに収められているため、海水や厳しい環境条件からエクステンダーを完全に守ります。この堅牢な設計により、ROVで収集したデータは陸上の制御室に設置されたもう一台のIMC-150LIまで確実に伝送されます。

 制御室には、IMC-150LIに加えて、DINレールに取り付け可能なアドバンテック製のマネーシドイーサネットスイッチ「EKI-7710E-2CI」も装備されています。このスイッチは、IMC-150LIデバイスから送信されるデータを受信・管理する役割を担っており、スタッフがシステム全体を効率的に監視・管理できるよう対応します。

システム構成図

システム構成図

アドバンテックが選ばれる理由

  • IMC-150LIは、このタイプのアプリケーションに最適なソリューションです。UTPケーブルを使用することで、イーサネット信号の距離を最大100m(10Mbps)、または500m(100Mbps)まで延長することができます。さらに、同軸ケーブルを使用すれば、イーサネットの通信距離を最大1km(10Mbps)または500m(100Mbps)まで拡張することができます。
  • IMC-150LIの高速伝送能力により、データはリアルタイムで送信され、信頼性の高い即時性を提供します。水中のROVから検出された信号は、陸上のオペレータによって瞬時に受信され、同様にオペレータの指令も即座にROVに送信されます。
  • IMC-150LIには、リンク障害通過(LFPT)モニタリング機能が内蔵されており、信号の喪失や損傷を即座に検出することができます。
  • IMC-150LIは、コンパクトで堅牢な設計が特徴です。産業用グレードの基準に基づいて製造されており、スペースと重量に厳しい制限がある水中ROVへの搭載に最適です。
  • EKI-7710E-2CIでは、LAN速度と接続タイプを自由に選択することができます。