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画像検査システム導入で品質向上を実現したヨーグルト容器メーカー

2023/10/11

概要

 オーストラリアのある乳製品メーカーは、60年以上にわたり、伝統的なポット製法で純粋かつ高品質なセットヨーグルトを製造してきました。その成功の秘訣は、品質管理への徹底したこだわりと、持続可能かつコスト効率の高い方法で、できる限り自然な製品を提供する姿勢にあります。 革新の精神と品質への強いコミットメントを大切にする同社は、製造工程のすべての段階で高品質を追求しており、ヨーグルトをパッケージするための特別な容器もその例外ではありません。

 一見すると容器の製造は些細な工程に思えるかもしれませんが、健康や品質を守るためには、すべての工程を自社で厳密に管理することが不可欠です。ヨーグルトメーカーにとって、完璧な容器を提供することは決して容易ではなく、わずかな欠陥でも密閉性や衛生面に問題を引き起こし、食品製造における厳格な基準を満たさなくなる可能性があります。

 これまで同社では、多くの品質チェックを手作業で行ってきましたが、その結果、微細な欠陥を完全には検出できず、プラスチック容器に関する品質への否定的なフィードバックが寄せられることもありました。欠陥には、表面のひび割れ、欠け、変形、気泡、壁の薄さなどがあり、これらは製品の廃棄やロス、生産サイクルの遅延を引き起こしていました。さらに深刻なのは、特定の欠陥が最終工程まで見逃されてしまい、効率の低下や品質管理の失敗、その他の問題につながることです。 最悪の場合、損傷した容器が市場に出回ると、賞味期限や鮮度に影響を及ぼし、製品のリコールといった重大な事態を招く恐れもあります。これは企業にとって大きなコスト負担となるため、製造検査の改善は急務であり、コスト削減とブランド価値の保護が強く求められています。

システム要件

 このヨーグルト製造業者は、容器の品質管理プロセスを強化するために、システムインテグレータ(SI)と連携し、厳格な品質基準の維持に取り組みました。市場の革新者として知られる同社は、品質への要求が製造からラベリング、パッキングに至るまで、すべての工程に及ぶことを深く理解しています。 品質は細部に宿るという信念のもと、ラベルが正確に貼付されているかどうかも品質管理の重要な指標とされており、最終ラインで不良品が見逃されないようにするための鍵となっています。 特に大型容器では、取っ手の向きや配置が使用時の利便性に直結するため、これも製造工程における重要なチェックポイントの一つです。こうした細部への配慮が、同社の品質へのこだわりを象徴しています。

システム概要

 厳格な仕様により、狭い公差範囲内で品質を確保する必要があり、そのためにはすべての工程で精密な生産ライン検査の実施が求められました。システムインテグレータ(SI)は、確立された原則に基づいて画像検査システムを構築し、良品の容器が生産ラインをスムーズに流れるように設計しました。このシステムには、アドバンテック製のQUARTZカメラが導入され、各バッチの品質を継続的に監視し、リアルタイムでフィードバックを提供できるようになりました。プロジェクトの実現にあたり、SIはプラスチック成形および組立ラインの複数の工程に検査カメラを配置する必要がありました。また、制御キャビネットには、オペレーターがシステムの設定やプログラムを操作できるユーザーインターフェイスが備えられています。これには、生産ライン内でのキャビネットの最適な設置場所や、前面に配置される表示画面の位置決定も含まれていました。 ケーブル配線については、システム全体で目立たないように設計されており、特注のネットワーク機器を使用することで美観と機能性の両立が図られました。さらに、将来的な拡張にも対応できる柔軟な設計が求められ、最小限のダウンタイムで生産能力を向上させることが可能なシステムが構築されました。

システム導入

 システムインテグレータ(SI)は、各生産機械に最適化された画像検査ソリューションを開発しました。成形機や製品ごとに異なる要件が存在するため、それぞれの仕様に応じて最適なカメラが選定されました。最終的に、AIIS-3400コンパクトビジョンシステムと、PCIe-1674フレームグラバーカードを搭載したMIC-7700コンパクトファンレス埋め込みシステムが画像検査ソリューションとして選定されました。さらに、産業用ワイドスクリーンディスプレイ(IP65認証)を使用し、スリムなFPM-7211Wエンクロージャーを通じて、現場での制御アクセスが確立されました。

導入製品

  • AIIS-3400:コンパクトなビジョンシステム
  • MIC-7700:第7/6世代インテル®Core i デスクトップ プロセッサ対応 コンパクトファンレスシステム
  • PCIE-1674:フレームグラバーカード
  • FPM-7211W:PCTタッチ機能付きの産業用モニタ
  • QUARTZ:0.3〜20.0メガピクセルのPoE対応産業用カメラ

まとめ

 高品質な食品容器の製造は、製造プロセスの最適化によって実現可能です。この最適化には、不良品を検出・排除するための制御機構が不可欠であり、自動検査システムの導入によって、各容器の検査が自動化され、製造全体の効率が大幅に向上しました。

 この検査システムの導入により、不良品の検出だけでなく、設備の不具合を特定する手段も得られました。問題が発生した際には、その原因を迅速に特定・解決することで、将来的なトラブルの予防にもつながります。 さらに、副次的な利点として、検査データの蓄積があります。アドバンテックのソリューションでは、不良品の画像にタイムスタンプを付けて記録することで、後の分析や改善に役立つ貴重な情報を提供しています。

 このシステムはリモートアクセス機能も備えており、リアルタイムでの監視や検査条件の調整が可能です。製造オペレータはモニタリング結果に基づいて生産スケジュールを柔軟に調整できるようになり、技術チームは監視データを分析することで、生産効率を維持しながら厳格な品質基準に従った製造を実現しています。

 アドバンテックの画像検査ソリューションは、高品質なヨーグルト製品を安定して市場に供給するための重要な要素となっており、品質を損なうことなくコスト削減を実現し、品質維持に大きく貢献しています。