【リリース】MIPI-CSI/GMSLカメラを同梱したAMR制御システム「AFE-R360」の開発キットをリリース
2025/03/14
〜 Intel® Core™ Ultraプロセッサを搭載した高性能システムに、MIPI-CSI /GMSLカメラを簡単拡張 〜

アドバンテック株式会社 (台湾、TWSE: 2395、代表取締役社長 吉永 和良、以下 アドバンテック)は、AMR制御システムに特化した高性能なシングルボードコンピュータ「AEF-R360」に、予めMIPI-CSIカメラとGMSLカメラを同梱し、AMRアプリケーション開発を容易に行うことができる開発キット、2モデルを発売します。

MIPI-CSIカメラ用 開発キット
型番 : AFE-R360DVK-M01

GMSLカメラ用 開発キット
型番 : AFE-R360DVK-G01
自律搬送型ロボット AMRは、生産性の向上や労働力不足の解消という観点から、製造業や物流業、小売業をはじめとする様々な産業でのニーズが高まっています。アドバンテックでは高まるニーズに応えるため、AMR制御に特化したシステム「AFE-Rシリーズ」を2024年から発売し、多くのお問い合わせをいただいています。
一方、AMRで利用される多様なカメラ接続インターフェイスの中でも、ギガビットLANやUSB3.0などに比べて広い帯域幅と低遅延性でニーズの高いMIPI-CSIやGMSLインターフェイスは、接続するカメラに合わせてドライバを用意する必要があるため、対応するコンピューティングプラットフォームが限られていました。
そこでアドバンテックは、このようなニーズにお応えするため、MIPI-CSIとGMSL インターフェイスの拡張に対応したAMR制御用シングルボードコンピュータと、予めドライバを用意し、すぐにお使いいただける2種類のカメラをパッケージにした、「AMR制御システム開発キット」を市場投入いたします。
開発キットには、16GBのDDR5メモリとUbuntu Pro for Device (22.04)をプリインストールした128GBのSSDを搭載したシングルボードコンピュータ「AEF-R360」と、MIPI-CSIもしくはGMSLカメラ接続用拡張モジュール、MIPI-CSIもしくはGMSLカメラ4台および、そのカメラ接続用ケーブルとスタートアップマニュアルが同梱されています。Ubuntu Pro for Deviceにはカメラ用のドライバが予めインストールされていますので、開発環境がすぐに構築いただけます。
この開発キットにより、AMRをはじめ画像センシングによる自律移動型のロボットやシステムを開発されるお客様は、ドライバ開発の手間をかけることなく、試作や実証実験用のシステム開発を行っていただけると共に、量産用としても同じ制御ボードとカメラモジュールをお使いいただくことが可能になります。
AMRに特化した「AFE-R360」
Intel Core Ultra (Meteor Lake-H/U)プロセッサを採用した「AFE-R360」は、「NPU(Neural-network Processing Unit)」を内蔵し、豊富なI/Oを 搭載した高性能な3.5インチのシングルボードです。。
AFE-R360 と カメラ拡張モジュール AIモデルを用いたリアルタイムの物体検出を実現するために、 低遅延カメラMIPI/GMSLのインターフェイスを搭載した拡張 モジュールに対応しています。

AFE-R360 + カメラ拡張モジュール
MIPI-CSI/GMSLカメラの特長
さまざまな通信規格のカメラがありますが、その中でも高速データ通信や高帯域幅に優れているMIPI-CSIと、GMSLは、AMRにとって重要なインターフェイスです。これらは高解像度の画像解析アプリケーションにおいて良いパフォーマンスを発揮します。
▼ MIPI-CSIカメラ用 : 4台同梱
- メーカ : innodisk
- センサー: Onsemi AR0234
- 解像度 : 1920x1200@30fps
- 視野角 : 86°
▼ GMSLカメラ用 : 4台同梱
- メーカ : oToBrite
- センサー: Sony ISX021
- 解像度 : 1920x1280@30fps
- 視野角 : 120°
※開発キットには、MIPI-CSIもしくはGMSLカメラが、各4台 同梱されています。
※カスタマイズ可能なMIPI-CSI/GMSLカメラ用のドライバを提供しています。
開発者の課題に応える「開発キット」
開発者の課題に応える開発キットは、開発工数の短縮に貢献し、スムーズなアプリケーション開発環境を提供ます。
- 課題 : MIPI-CSI/ GMSL カメラを接続した場合、ドライバのカスタマイズが必要になる
⇒解決策 : カメラ本体の検証はもちろん、動作検証済みのドライバがインストール済のOSに実装されており プラグ&プレイでカメラが認識しすぐに使えます。
- 課題 : システムの演算処理性能が不足している
⇒解決策 : AI処理機能(NPU)を内蔵したIntel Core Ultraプラットフォームを採用 またM.2やMXMによるAIモジュール(Hailo-8、Intel Arc)の拡張にも対応しており、ストレスの ないアプリケーション開発が可能です。
- 課題 : ROS2がUbuntuと互換性がない
⇒解決策 : 付属されている独自のソフトウェア「Advantech Robotics Suite」によってUbuntu OSにおいてもドライバの互換性があり、アプリケーション開発がスムーズに行えます。
- 課題 :設定が難しそう
⇒解決策 : スタートップマニュアルを用意しています。また予めBIOSでカメラセンサーのパラメータ値が 設定してあるためスムーズに開発が行えます。
「Advantech Robotics Suite 」でAMR開発をより加速させる
AMRの開発者を支援するために、アドバンテックは、初期段階におけるソフトウェアとハードウェアの互換性テストやドライバ、ROS環境、ユーティリティ、AIツールなどをパッケージ化した「Advantech Robotics Suite」(旧 ROS2 Suite)を無償で提供しています。
- AMRの利用シーンに合わせた、制御パラメータの調整やサンプルコードなども収録
- 車両制御、ナビゲーションとSLAM、シナリオシミュレーション、パレットバーコード認識、およびその他の ユーティリティをサポート
▶ 「Advantech Robotics Suite」 >>
アドバンテックは、今後も自律搬送型ロボットの需要拡大を見据え、ハードウェアはもちろん、お客様の開発を加速するためのツールやソフトウェアも包括したソリューションとして提供してまいります。
AFE-R360用 開発キット:主な仕様

MIPI-CSIカメラ用
型番:AFE-R360DVK-M01
<同梱物>
- シングルボード「AEF-R360」
- カメラ接続用拡張モジュール「MIOE-MIPI-RPA1」
- DDR5メモリ(16GB)
- M.2 SSD(128GB)
- MIPI-CSIカメラ: Innodisk社 EV2M-OOM1 4台
- カメラ接続用ケーブル4本
- スタートアップマニュアル
- ライセンスUbuntu (22.04)

GMSLカメラ用
型番:AFE-R360DVK-G01
<同梱物>
- シングルボード「AEF-R360」
- カメラ接続用拡張モジュール「MIOE-GMSL-4PA1」
- DDR5メモリ(16GB)
- M.2 SSD(128GB)
- GMSLカメラ: oToBrite社 oToCAM222-C120M 4台
- カメラ接続用ケーブル4本
- スタートアップマニュアル
- ライセンスUbuntu (22.04)
「AFE-R360」:主な仕様

SBC (3.5インチ)
- CPU: Intel® Core™ Ultra 125Hプロセッサ搭載 最大32TOPs
- 拡張I/F 1 (E-Key 2230) 、1 (B-Key 3042/3052)、1 (M-Key 2280)
- 外部I/O: 3 (2.5GbE)、1(DP1.4a)、2 (USB3.2 (Type-C))、 2 (USB3.2)
- 内部I/O: 1 (USB4 (Type-C))、 2 (USB2.0)、 4(RS-232/422/485)、 2(CAN-FD)、 1 (I2C/ SMBUS)、1(Audio)、 1(8-bit GPIO)、 1(FAN)、 1( Front Panel Control)
開発キット 接続イメージ
▼ MIPI-CSIカメラ用

▼ GMSLカメラ用

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